2019年1月17日、大阪大学大学院人間科学研究科 本館5階キャノピーホールにて、シンポジウムが開催されました。
大阪大学人間科学研究科は2016年に「未来共創センター」を設置、2017年には新たな共創知を生みだす仕組みとしてOOS(大阪大学オムニサイト)を始動させました。OOSは、共生社会を創造していくための産官社学連携の仕組みです。学内外のセミナーやイベントのあらゆる(オムニ)「場」(サイト)、企業・財団・社団・地方自治体・NPO/NGOなどの活動の「場」(サイト)で協働実践をします。
少子高齢、地方の過疎、災害の頻発、子どもの貧困など諸難題を抱える社会にあって、同時代的にさらには世代を超えて誰もが人間としての尊厳を持ち、様々な困難に立ち向かえるレジリエントな共生社会の構築が望まれています。OOSは、組織、人、知の壁を越えた利他・支えあいという共通価値を創出(Creating Shared Values)し、安全・安心な社会の実現に貢献します。知と人のキュレーションにより、従来にはない社会的アクター間のつながりを創出する過程において、人類の諸困難に共感しその解決にコミットする人材、アントレプレナーシップを併せ持つ人材が人間科学研究科から育つことを願っています。
この度のシンポジウムでは、これまでにOOS協定を締結した組織が集い、活動を報告するとともに、産官社学連携で共創知を生みだす仕組み、知と人のキュレーションについてディスカッションをおこなしました。
まず、川端亮研究科長と小川哲生理事からご挨拶をいただき、稲場圭信教授から大阪大学オムニサイト(OOS)についての説明がありました。
続いて前半の部として取り組み事例紹介を行いました。
はじめに、街づくりについての事例として、パナソニックホームズ株式会社の上田眞街づくり事業部分譲事業推進部長にグローバルビレッジ・コミュニティ・プロジェクトの活動について紹介していただきました。次に、被災地復興についての事例について、渥美公秀未来共創副センター長から紹介がありました。その中で、岩手県野田村での事例として、野田学について野田村の村役場の方々に報告していただきました。最後に、防災・見守りにかんする事例として、ITを用いた防災・見守り・観光に関する共同研究について全国自治会活動支援ネットの幸田栄長理事長に紹介していただきました。
その後、休憩をはさみ、後半の部ではパネルディスカッションを行いました。
パネルディスカッションは、渥美公秀未来共創副センター長をコーディネーター、野田村の小田祐士村長、日本災害救援ボランティアネットワークの寺本弘伸常務理事、NTN株式会社の石川浩二執行役員、栗本英世副学長、稲場圭信教授をパネリストとして迎え、行われました。まず、各パネリストが自己紹介と活動の紹介を行い、その後全体でディスカッションを行いました。
シンポジウム終了後、場所を移し、OOS関係者が交流の時を過ごして解散しました。
シンポジウムには124名の方が参加してくださり、大盛況のうちに終えることができました。参加してくださった皆様、ありがとうございました。
未来共創センター公開シンポジウム 第1回:「知と人のキュレーションで創る共生社会」
(2019年1月17日)
「開会挨拶」
川端亮(大阪大学総長特命補佐、人間科学研究科長)
「理事挨拶」
小川哲生(大阪大学理事、副学長)
「OOS説明」
稲場圭信(未来共創センターOOS担当、人間科学研究科教授)
「取り組み事例紹介」
街づくり | 上田眞(パナソニックホームズ株式会社街づくり事業部分譲事業推進部長) |
被災地復興 | 渥美公秀(未来共創副センター長、人間科学研究科教授) |
防災・見守り | 幸田栄長(一般社団法人全国自治会活動支援ネット理事長) |
「パネルディスカッション 知と人のキュレーション」
コーディネーター | 渥美公秀(未来共創副センター長、人間科学研究科教授) |
パネリスト | 小田祐士(岩手県九戸郡野田村・村長) 寺本弘伸(日本災害救援ボランティアネットワーク常務理事) 石川浩二(NTN株式会社・執行役員) 栗本英世(大阪大学副学長、人間科学研究科教授) 稲場圭信(未来共創センターOOS担当、人間科学研究科教授) |
シンポジウムの様子: